多摩川の故郷 『笠取山』 に行ってきた(前編)
先週の休日に、前々から予定していた『笠取山』(山梨県甲州市)へ行ってきました。
立川の自宅からクルマで約2時間。
一ノ瀬林道にある作場平口からスタートです。
平日なのもあってか、駐車場には1台も停まっていませんでした。
なお、作場平口にはきれいなバイオトイレがあるので、登る前に済ませておきましょう。
自宅を出発する前に、山の天気予報が見られるサイト『てんきとくらす』で笠取山の天気予報を確認したところ、全時間帯で登山日和である【A】の予報!
笠取山山頂は眺望が素晴らしいと聞いていたので、気分は上々です!
上々です!…?
上々で…す??
辺り一面、真っ白な霧で覆われていて、よく言えば神秘的かつ幻想的な景色、悪く言えばどこを見ても同じ景色...
ただでさえ薄暗い森が、霧によって露わにされた無数のクモの巣によって、より一層不気味な空間に演出されて…
なんだか足を踏み入れてはいけない、禁断の森へ来てしまったかのようです…
山登りをするようになってから今まで、現地に到着してみると予報と違うことは度々ありましたが、こればかりは山の天気だからしょうがないと諦めがつくのが不思議です。
風雨が強くなかっただけでも感謝しないと... などと思えてしまうのです。
やはり大自然を前にすると人は優しくなれるのでしょうか?
作場平口をスタートした後は一休坂分岐を目指し、その分岐をヤブ沢峠方面へ進みます。
ヤブ沢の右岸左岸を切り替えながら緩やかに登っていくと、ヤブ沢峠に出ます。
ヤブ沢峠からは、かなり緩やかな散歩道のような道(右奥)を進んでいきます。
ヤブ沢峠から15~20分ほど歩くと、笠取小屋に到着です。
繁忙期以外は、基本的に土日の営業となっているようです。
笠取小屋の隣には、作場平口にあったようなバイオトイレがあります。
作場平口で済ませられなかった方はここで済ませましょう。
笠取小屋から15分ほど歩いたところに小高い丘のような場所があり、小さな分水嶺があります。
分水嶺は小さくても、そこから分かれる川は大きいですよ!
この峰の東側に降った雨は、関東平野の西部を潤す「荒川」となり、西側に降った雨は、甲府盆地から富士山の西側を流れる「富士川」となり、そして南側に降った雨は、我らが多摩地区民の心の故郷「多摩川」となるのです!
笠取山といえば、山頂直下のそびえ立つ急登が名物ですよね!
その雄姿を拝めることに、ドキドキワクワク!
...???
そうでした...
今日は濃霧でしたね...
な~んも見えません。
晴れていれば、目の前にデデーンとそびえ立っていたはずなのに...
急登を半分ほど登って、ようやく頂上が見えてきました。
写真では急斜面の感じが伝わりにくいのが残念なのですが、数歩登っては休み、数歩登っては休み、というくらいの、かなりの急登です。
やっとこさの思いで山頂に到着しても、やっぱり霧で何も見えない...
と思いきや!!!
うっすらと見えるあのシルエットは富士山ではありませんか!!!
そして左手には8月に登ってきたばかりの大菩薩嶺の山頂も!
晴れて遠くまで見渡せる景色が最高なのは言わずもがなだけれど、こういう様々な条件が重なったときにだけ見える景色というのもまた良いですね!!!
そして今回、笠取山に登るにあたって、やるべきこともやってきました!
この『多摩川138てぬぐい』を山頂で掲げることです!
このてぬぐいは、デザインオフィス ムラハタワークスさんが運営されている『多摩川を愛でる会』で販売されているアイテムで、笠取山から東京湾までの多摩川138kmが描かれています。
前々から笠取山に登ろうとしていたところ、偶然このてぬぐいの存在を知り、これは絶対に連れて行って山頂で掲げなければ!!!と使命感に燃えていたのです。
今回、山頂からの眺望はほとんど楽しめませんでしたが、多摩川138てぬぐいを無事に掲げることができて、本当に良かったです。
使命を達成できたことがあまりにも嬉しくて、
こんなポーズや
こんなポーズも決めてみました!
さて、この山頂ですが、実は本当の山頂ではありません。
ここは「山梨百名山」としての山頂であって、本当の山頂はここからもう少し進んだところにあるのです。
山梨百名山の山頂からは、このような道なき道、岩場、両端が崖になっている痩せ尾根などを通っていきます。
これが本当の笠取山山頂(1953m)になります。
周りの眺望はほとんど無いに等しく、富士山方面が一部望める程度です。
今回の投稿はここまで。
ではでは。
後編はこちらです。